FRP製品にはクラックはありがちなトラブルです。
ピキピキッっと入ったクラックの補修です。

まずは旧塗膜を剥離します。
FRPにリムーバーは使えないのでペーパーで根気よく研いて剥離ます。

反対側の方がひどかったです。
マット層まで深いクラックが入っていました。
パリパリと剥がせるだけ剥がします。

内側に引っ張る力に負けてのクラックなので裏からマットで補強してもあまり意味がありません。
こういう時は表(ゲルコート)からマットを貼って引っ張りに対しての補強をします。
通常のガラスマットでは厚みが不均一になってしまうので、今回はクロスを使って補修します。

スクリーン用の穴周りもクラックが何か所かあったのでついでに補強です。
穴はお構いなしにクロスを貼ってしまいます。
樹脂が硬化したら余分なクロスを切り取り足付けします。

パテで面出しして

クロスを貼った時に埋まった穴を再度開け直します。

プラサフを吹いて補修の完了です。

今回使用したモノ
FRP ポリエステル樹脂
パラフィンの入ってある「インパラ」が補修作業ではおススメです。

FRP 硬化剤
これを入れないと固まりません。
透明タイプは少量の塗料などで色付けすると撹拌ムラが分かりやすくなります。

FRP ガラスクロス
網目状のガラス繊維。 マットに比べて強度・厚みの均一はありますが面に馴染みにくく施工難易度はちょっと難しいです。

FRP ガラスマット
樹脂の補強材、しっかりと含浸させることによって強度が出ます。
今回は裏側に使用しています。

タルク
樹脂の粘度調整に使用します。

アセトン
刷毛などの洗浄用に使用します。

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SATORU HATANO